お金がなくても死にたいと思わないで

あまり報道されませんが、日本の自殺者数というのは世界でも群を抜いて多い傾向にあります。
学者的な説からいうと、生きる事自体が簡単であれば簡単であるほど、些細な事が理由で死んでしまうのだそうです。
そう考えてみると、発展途上国というのは餓死やどうしようもない理由の死者の数は多くても、自殺者というのは殆どいないのです。
生きるのに必死であればあるほど、死にたいという考えが浮かばないというのは皮肉な話です。

 

日本の自殺理由で一番多いのは借金苦・人間関係です。
どちらもどうにもならない訳ではないのですが、死にたいと思う人は逆にどうにかなったとしても生きたいと思わないのが本当の所でしょう。
死にたい人の内心は「もう嫌だ・もう疲れた」というものが多く、借金苦や人間関係は最初のきっかけにすぎません。

 

お金がないというのは精神的に追い詰められます。
やらなければいけない事にお金が掛かるのに、そのスタートラインにも立てなくなる。
まるで自分という人間そのものに失格の烙印を押されているようで、気持ちが際限なく沈んでいくのです。

 

特に現代は、人々が求める最低限の基準があまりに高すぎる事も原因の一つです。
「普通」という言葉は怖いもので、平均値が上がれば上がるほど普通の基準値も上がっていきます。
自立できるだけ稼いでいて、ある程度の人間関係も無難に構築でき、性格に致命的な問題もない。
実際こんな人は一握りで、現実は如何にうまく自身の欠点を隠しているかという話なのですが…。
特にお金というのは、多めに持っているとある程度の欠点を補えるように見えてしまうので、誰もが必要以上にお金を求めます。

 

死にたいと思う気持ちは誰もが持つものですが、お金がないから死ぬというのを本気で考えるのは止めましょう。
お金の問題なんて人生では簡単なトラブルであって、取り返しがつかなくなるという事は滅多にありません。
特に借金苦の解決策でいうのであれば、自己破産するだけで殆どは何とかなります。
勿論本当に借金苦で自殺を考えている方はこれで再スタートが切れますし、前向きに明日を迎えることができるでしょう。

 

しかしこれだけ自己破産が有名になっているのに、それをせずに自殺に走るのは何故だと考えると、根本的な所は「物事があまりに上手くいかなさ過ぎて心が折れた」というのが本音なのです。
つまり自己破産で再スタートできる事は分かっていても、過去の失敗に囚われすぎて上手くいくビジョンが見えないのです。

 

現実は物事が上手くいっている人など、ほぼいません。
隣の芝生は青く見えるといいますが、人の現状や内心は家族であってもわかりません。
結局は皆、上手くいかずに死にたいと思っていてもなんとなく踏みとどまっているのです。

 

まずは平均値や上を見るのをやめましょう。
平均値や満足度などというのは、テレビや統計が分かりやすく伝える為に出しているただの数字です。
例えこの先平均値(人並み)に達したとしても、おそらく上手くいったとは思えないでしょう。
結局は自身が納得できなければいつまでも、死にたいという思いは付きまといます。

 

お金は債務整理で、人間関係は死にたいと考えるくらいなら思い切って引っ越しましょう。
生きていればいい事があるというのは気休めですが、死んでしまえばいい事は確実にありません。